かえるさん

【お宝鑑定】高額フィギュア限定品、その秘密は?
【フィギュア鑑定士の世界】【駿河屋の歩き方】

【お宝鑑定サブトーク】あの国民的ヒットアニメは後から高騰!?
【フィギュア鑑定士の世界】【駿河屋の歩き方】

書籍内容

駿河屋が誇るフィギュア鑑定の
スペシャリストに聞くっ!!

 美少女キャラや闘うヒーロー、または巨大ロボットまでフィギュアの裾野は幅広いが、駿河屋のフィギュア鑑定士・かえるさんはそれらをどのように評価するのか?
「これは2021年にフランスのガラス工芸メーカー、スワロフスキーとのコラボで発売されたジョジョ(ジョナサン・ジョースター)のフィギュアなんですが、原作『ジョジョの奇妙な冒険』自体が、独特な作風とビジュアルで世界的に人気を得ている。そうなると漫画とかコミックの域に留まらず、こういうアートっぽいフィギュア商品も出てくるということですね。限定100体の高級商品で、鑑定額は3万6千円」
 今回の本商品の鑑定ポイントは、高級ガラス商品がジョジョの世界のアート性に合っていることなどいろいろあるが、発売元の公式の証明書がちゃんと残っていることも大きいという。
「こっちの初音ミクのフィギュアは、中国の立体ホビーメーカー、ミートスが発売した韶華(しょうか:春の景色とか、青春時代の意味)バージョンです。一時期、中国のフィギュアというと造形が荒いイメージもあったんですが、最近はこんな精巧で精密なものを作る。ミクちゃん自身の顔とか手足の指先とか、さらには周辺の木や花の作りこみがすごいですね。鑑定額は1万8千円。日本のトップクラスのメーカーの同様の商品と比べても遜色はなく、1万円超えは当然ですね」
 一方でかえる氏は、中国の一部の悪質なニセモノは、ちゃんと警戒しているという。
「この神龍(シェンロン)のフィギュアは一番くじのラストワン賞で、『ドラゴンボール』のくじフィギュアはたくさんあるけど、ラストワンものだけでひとつの路線になっている。なかでもこれだけの大きさは珍しいですね。2万9千円」
 よく出来たアニメやゲーム、漫画のフィギュア商品は所有して眺めているだけで、豊かな気持ちになり、同時にひとつの財産としての価値も見出せる。これからもかえるさんと、そしてフィギュアファンたちのホビー道は、さらに素晴らしい逸品との出会いを求めて続いていくのだ。